がぶ呑み氏の「素材へのこだわり」


連日新着を紹介するスタイルを止めて1ヶ月。
PEと格闘したり、素材を漁ってみたり、ぽつぽつと紹介を続けたり、叫んだりしてました。
特に先日のエントリ、ライフハックも特に無い、おっさんの叫びだけの内容に、多くの反響を頂き、ありがとうございます。


特に、反響の中で気になったのは、「才能の無駄遣いはわかるけど、普通に見た人には、何がなんだか判らないよね?」というメッセージ。
よく考えてみれば、おっさんもニコニコ動画を見て、さらにニコマス作品を最初に見たとき、その中で何をやっているのかって、判らなかったっけ。。
今でも、これだけ作品を見て、「語ってみた」企画にて色々書いては見たものの、やはり製作者の方の意図まで汲み取れたケースは中々無かったりします。^-^;


そんな状況であっても、やっぱり「これはすごいよ…」という、才能の無駄遣いの発露に出会うと、紹介したくて仕方が無いw
そんな作品を紹介したいな…と思って、エントリを書いてみます。
初めて見る人、また普通に見ている人が、もしかしたら新しい視点で、作品を見て楽しむことが出来ることを祈って。




アイドルマスター 天海 春香 「手紙」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3536412

[プロデューサー名] がぶ呑み氏 http://www.nicovideo.jp/tag/%E3%81%8C%E3%81%B6%E5%91%91%E3%81%BF(タグ検索)
[エンコード] mp4
[ニコニコ動画 非会員URL] http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.nicovideo.jp/watch/sm3536412

ニコマス作品の開拓者は、今でも進化を続けていらっしゃる…と、感じる作品です。
画面の効果などではなく、「素材の切り貼りと、絵の修正加工」という、スタンダードな技術。


この作品のUp前に、がぶ呑み氏は、PVをすべて連番画像で出力し、出来上がった4000枚近くの画像について、目を1つづつ塗りつぶす…という作業を、数回行われていたりします。

アイドルマスター 天海 春香 「有罪」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1786894
アイドルマスター 春香さん 「蒼い鳥」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm2361156

作品の為とはいえ、がぶ呑みさんをこの作業に向かわせた動機は一体なんだったのだろう…と、思っていたりしました。


しかし、これらの作品を作られてから、がぶ呑み氏の作るガチ作品(「ガチ呑み」と呼ばれています)に、一種の凄みが出てきたように感じます。

アイドルマスター 如月千早 「私とワルツを」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3199920
アイドルマスター 星井 美希 「最終電車
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3234509

P名による再生数の補正などがあるとはいえ、すでにニコマス作品の中では、中々再生数が上がらないタイプであるはずの、「光らない」作品。更に言えば、選曲も、そうそう人が集まるタイプの曲ではなかったり。
しかし、これらの作品は、どこか普通の作品と違う。感情をざわめかせる作品であり、すべてを見たくなり、思い出したときに2度3度と見たくなる。そんな作品に仕上がっていました。


恐らく、ニコマス作品を多く見ている方であれば、その理由が、お分かりかと思います。
この方の新しい作品群は、他の作品と比較して、使われているキャラクタの表情やしぐさ、そして効果的に使われている髪の動き(恐らくここは加工なのでしょう)が、とても自然なのです。
アイマス素材を、連続する一連の動き(ダンスや表情など)として当倍速で眺めているだけでは判らない、各キャラクターの一瞬の表情、しぐさ。
すべてを舐めるように見て来た方だからこそ切り取れる表情が、これらの新作に投入されている…と、感じます。


ノーマルに近いはずの、こういう作品であっても。
ハッとさせられるしぐさ。曲に合わせた切なそうな表情。アクセント的で有りながら、空気を感じさせる髪のゆれ。
こういった内容を詰めて、多くの人にインパクトを与えた、名作。
本当に、素晴らしい作品でした。


是非皆さんも、この作品に使われたであろう技術やその背景を想像したりしながら、他の作品では中々お目にかかれない表情を魅せてくれる、がぶ呑み氏のプロデュースするアイマスキャラクタを、もう一度じっくり見られてみてはいかがでしょうか。