「見る専」が守るべきなんじゃないかな〜と思う事


im@sMADという、(オタク世界から見れば)狭い範囲のジャンルであっても、批評とそれにまつわるトラブルはやはり起きる問題だと思います。今は製作者への敬意がとても大きく、それがおっさん的に「居心地の良い」ジャンルとなっているので、安心していられるのですが。


「レミーのおいしいレストラン」をご存知でしょうか。
ピクサーのアニメは、その作品群に明確にメッセージが込められ、それが鼻に付かない*1秀逸なアニメが多いです。小ネタも充実しています*2し、見ていて楽しいです。


で、何が言いたいかというと、この「レミーのおいしいレストラン」の表メッセージ。
作中、料理批評家として名高いが、基本的に料理を誉めない批評をする「イーゴ」が、主人公’s(料理が出来ないリングイニという若者と、料理に目覚めたレミーというネズミ)が作った料理に衝撃を受け、その主人公’sの正体を知った時に出したメッセージです。


”批評家は何も作り上げている訳ではない。モノを作っている人たちは、それがどんなものであれ、どんな人が作っているのであれ、批評家よりもずっと素晴らしいのだ。”


という内容。*3
これ、作品を楽しむ側すべてに言えることだと思うのです。*4
この作品のラスト近く、このメッセージにたどり着くまでのシーンの流れは、本当に素晴らしい盛り上げ方をしています。アニメ作品としても秀逸なので、もし機会があれば、これを見て色んな事を考えて見られては如何でしょうか。
オススメです。

*1:素直な心でみればねw

*2:バンパイアと見まごう「イーゴ」というキャラクターの部屋が、6角形の棺おけのような空間になっている、とか。

*3:作中のメッセージをそのままを引っ張ってくる訳にもいかないので、超意訳です。

*4:いやらしい言い方をすれば、このメッセージはピクサーの直前の作品(カーズ/ミスターインクレディブルなど)の興行成績が、それまでのピクサー作品と比べて見劣りした辺りで発生した、大量の批判に対する、ピクサーの製作者達の遠吠えじゃねーかなんて見方も出来てしまいます、が、そういう視点は置いておきましょう。