じっくり語り語られてみよう 第3週参加エントリVol1. 匿名Pさん

じっくり語り語られてみよう http://jikkuri.blog19.fc2.com/ 参加エントリです・
作品に対するネガティブな表記を含む可能性がありますが,イベントの趣旨に乗った上での記述とご理解ください.
この作品の語り記事一覧 → No.07: All is Full of Love(ビョーク) はるちは http://jikkuri.blog19.fc2.com/blog-entry-16.html




アイドルマスター All is Full of Love(ビョーク) はるちは
http://www.nicovideo.jp/watch/sm3424861

[プロデューサー名] 匿名P
[エンコード] mp4
[ニコニコ動画 非会員URL] http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.nicovideo.jp/watch/sm3424861

これはまた、大作…!
独特な世界観の構築を、ガチでやってらっしゃいますね。。
濃厚な空気をかもし出しているのに、演出のまとめ方が実に自然で、がちゃがちゃした印象が全く無い。
背後に流れているであろうストーリーの魅せ方も、雰囲気の構築に繋がっています。


作品で語られているであろう、ストーリー。
曲のテーマである「愛(Love)」を、どのように解釈するかで、メカ千早=千早と春香の関係が、2種類3種類と解釈出来そうですね。
曲後半で繰り返される「All is full of love」を、そのまま解釈すれば…やはり百合なんだろうか?
春香の白さ、メカ千早→千早への変身(開放?)と黒衣装→白衣装への変化は、愛の解釈を一致させることが出来た事を表しているのか?
色々考えたり、楽しんだりすることが出来そう。


おっさんが息を呑んだシーンや技術を幾つか。

  • 最初と最後の、花の違い。これは物語だという事をはっきり意識させられます。
  • 歌詞のゆらぎと影。雰囲気をかもし出す為の、少しやわらかい画質からいっても、ここの歌詞がクッキリしてたら雰囲気が壊れてしまいます。
  • 画質そのもの。素材から更にカメラワークを駆使していると思われるのに、ジャギーが殆ど見当たらない…ギリギリのアンシャープ?
  • キャラクターとストーリーの構成。メカ千早→千早、白春香、百合。色々使われてきた記号ですが、ここまで「語らず、描かず、魅せる」構成は中々ありません。
  • 2人の色気。色の調整などもあるのでしょうけれども、匂いすら感じるほどの色気は、久しぶりでした。
  • 花が咲く描写。この演出、映像としてキャラクタを邪魔せず、自然と雰囲気を盛り上げる様に挿入するには、それなりに試行錯誤があったのではないかと。
  • カメラワーク。派手なカットや動きがあるわけではなく、「魅せる箇所を切り取って見せている」カメラ位置が素晴らしい。

今までの語りエントリの流れで、こんなポイントを挙げてみてしまいましたが、実際この作品は、個々のシーンや技術を逐一取り上げる作品ではない…のでしょう。
曲の雰囲気とバックストーリーを魅せる、という目的の為に、用いる技術や演出(この場合、文字通り「エフェクト」ではなく「演出」です。)を駆使して、すべての繋がりとバランスを作り上げられている。
手段、目的がきっちり明確で、使われた技術すら霞むような、全体の雰囲気に圧倒される作品です。
芸術性が高く、それでいて見る者すべてが楽しめる。素晴らしい作品でした。